ありがとう、良浜——和歌山が育てた“お母さんパンダ”の物語

和歌山県白浜町のアドベンチャーワールドで長年愛されてきた**ジャイアントパンダ「良浜（らうひん）」**をテーマに、彼女の魅力と和歌山との深い絆にフューチャーしてみました

🐼旅立ち

2025年6月、和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドから、4頭のジャイアントパンダが中国へと旅立ちました。

その中でも、ひときわ多くの人に愛されていたのが、良浜（らうひん）。
彼女は、ただの人気者ではありません。和歌山の人々にとって、そして日本中のパンダファンにとって、“家族”のような存在でした。

良浜は2000年、アドベンチャーワールドで生まれた日本生まれのパンダ。
その後、なんと10頭の赤ちゃんを出産・育成し、国内最多の出産記録を持つ“伝説のお母さんパンダ”となりました。

彼女の子どもたちは、どの子も個性豊かで、来園者の心をつかんできました。

1994年に始まったアドベンチャーワールドのパンダ飼育。
良浜はその中心的存在として、白浜の観光と地域経済を支える存在でもありました。

良浜は、まさに町全体のシンボルだったのです。

2025年6月28日、良浜とその娘たちは中国・成都へと返還されました。
別れを惜しむファンたちは、開園前から列をなし、涙ながらに「ありがとう」「また会おうね」と声をかけていました。

良浜が和歌山に残してくれたのは、命の尊さ、家族の絆、そして笑顔。
彼女の姿を見て、元気をもらった人、癒された人、夢を持てた人——その数は計り知れません。

これからも、良浜の物語は語り継がれていくでしょう。